山行概要
目的 | 白馬岳登頂、残雪期幕営技術の習得 |
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山域 | 北アルプス・白馬岳周辺 |
日程 | 2003年 5月2日(金)〜5月5日(月) |
メンバー | 小久保、乙山、小倉、金生谷、北村、三戸呂、宮田、宮本、高野監督、佐々木OB 他多数 |
本山行は、新人合宿として、北アルプス白馬岳周辺で実施されたものである。主目的は雪上技術の習得と安全登山の基礎教育であり、1年生に対する雪上訓練や登山行動の経験を通じて登山技術と判断力の向上を図った。猿倉から小日向のコルをベースキャンプとし、雪上訓練、白馬岳登頂、追悼式など多岐にわたる活動が行われた。途中、体調不良者や腕の負傷を訴える1年生への対応も的確に行われ、安全を最優先とした判断が随所でなされている。合宿期間中はおおむね晴天に恵まれ、予定した行動をほぼ実施することができた。
行動概要
5月2日(金)晴
猿倉 (10:05) – 小日向のコルBC (12:35)
白馬アルパインホテルで朝食後、タクシーで猿倉へ向かう。途中、二股で追悼を行い、猿倉にて準備体操の後、出発。一本で猿倉台地近くまで進み、昼食を挟んで小日向のコルに順調に到着した。テントとブロックの設営を行うが、双子岩から水が出ていなかったため、食当は水作りから開始。食事は予定通り仕上がり、無事に初日を終える。
5月3日(土)晴
BC (5:15) – 三白平 (5:30) – 雪上訓練 – BC (12:45)
追悼式: 15:00 – 15:40
紅茶の作成に手間取り出発が15分遅れる。三白平にて雪上訓練を実施し、滑落停止、キックステップ、ダイヤモンド歩行を行う。途中、原田OBが合流し、1年生1名の腕痛による見学対応もあったが、後に回復して訓練に復帰。上級生・OBと1年生でコンテニュアス・ワンアットを実施。さらに愛OB、石田OB、鈴木OBらも合流し、訓練を見守る。帰幕後はテントを増設し、15時から千葉大学と合同で追悼式を実施。石田OBより45年前の遭難についての話を伺った。
5月4日(日)晴
<本隊>
TS (5:45) – 白馬尻 (6:30) – 村営宿舎手前 (10:15-10:30) – 白馬岳頂上 (11:40-12:00) – 村営宿舎上部 (12:30) – TS (16:00)
<後続隊>
葱平上部 (12:30-13:10) – 白馬尻 (14:30-15:00) – 水場 (15:30-17:30) – 猿倉 (18:30)
水作りの関係で出発が遅れる。飯と汁物は塩分過多であった。1年生1名は腕の痛みで幕場に残り、金子OBが同行。本隊は白馬尻を経て葱平、村営宿舎を越えて白馬岳頂上へ順調に登る。葱平で体調不良となった1年生は原田OB・山本OBに付き添われて後続隊となり、村営宿舎上部で合流後再び隊を分ける。下山中に水場で補給し、山本OBは1年生の援護のため再度登り返す。小日向のコルまで本隊は順調に帰着。
後続隊は大雪渓を下るが体調不良の1年生は雪面に倒れる場面もあり、下山を決定。原田OB、佐々木OB、山本OB、金子OBの協力で猿倉まで搬送し、病院に搬送。その後、白馬アルパインホテルに宿泊。残った1年生は幕場周辺で歩行訓練を行い、テント内で静養。
5月5日(月)晴
三白平で2日目の雪上訓練の復習とターンを実施。腕の痛みが再発した1年生にはザイルを使わせず歩行のみとする。その後自由歩行で帰幕し、テント撤収・官物梱包・昼食を行う。白馬岳を背景に記念撮影後、順調に下山。猿倉にてタクシーで白馬アルパインホテルへ移動し、先に下山していた1年生と合流した。