2003年度 冬富士合宿(11/21–11/28) | 富士山・御殿場ルート

目次

山行概要

目的雪上訓練・冬季登山技術の向上
山域富士山(静岡県・山梨県)
日程2003年11月21日(金)〜11月28日(金)
メンバー小久保、乙山、金生谷、北村、三戸呂、高野監督、加藤OB、原田OB、天野OB、早川OB

本合宿は、冬季登山における雪上技術の習得と体力強化を目的として、静岡県・山梨県にまたがる富士山にて実施された。主な活動拠点は走り六合目とし、大垂水沢・銀明水・三島岳斜面等を中心に、耐風姿勢、滑落停止、コンテ歩行、ワンアットなどの技術訓練を繰り返し行った。天候は晴天に恵まれる日も多く、お鉢巡りなどの行動も実施されたが、途中悪天候により行動を中止する判断もあった。1年生の体調不良時には適切な対応がなされ、安全を最優先とした運営が徹底された。訓練の後にはテントの設営・撤収練習も実施され、技術面だけでなく生活技術の習熟にもつながる内容となった。

行動概要

11月21日(金) 晴

御殿場駅で水をポリタンク等に詰めてタクシーで新五合目まで向かう。23時頃、高野監督、加藤OB、小久保が入山する。

11月22日(土) 晴 【新5合-走り6合BC】

新五合(6:35)- 走り六合BC(12:45)

農大、日大、早大、防衛大も同じ日の入山。出発が5分遅れる。順調に進んでいく。二合五勺手前で下山してきた法政とすれ違う。途中でヤッケ、毛手袋を着ける。風が強く砂が飛んできて当たって痛い。その後も順調に進み、走り六合に到着する。テント設営後しばらくして14時30分頃、原田OBが入山される。それと入れ替わりに高野監督が下山される。走り六合周辺には雪がなかったので水を荷上げた。

11月23日(日) 快晴 【走り六合BC-大垂水沢-走り六合BC】

走り六合BC(6:15)- 大垂水沢(7:30)- 耐風姿勢(7:40-7:55)- アイゼン着脱(7:55-8:15)- 滑落停止(8:15-9:05)- アイゼン歩行(9:05-10:10)- コンテ歩行・確保(10:40-11:25)- ワンアット(11:30-12:15)- 大垂水沢(12:45)- 走り六合BC(13:30)

出発が15分遅れる。フェンス沿いを登る。ブル道へ出ると雪が積もっていたのでピッケルを出す。大垂水沢では農大が先に雪上訓練をしていた。まず体風姿勢の訓練をする。アイゼンを全員で一斉に着けるが早かったため、次の滑落停止に移る。アイゼン歩行は1年と2年またはOBという組み合わせになり自由に歩く。コンテ歩行・確保、ワンアットを行う。雪上訓練終了後、雪を取り帰幕する。帰幕後はNo.2天のテント張替えを一回行う。

11月24日(月) 晴のち霧 【走り六合-大垂水沢-走り六合】

走り六合BC(6:20)- 大垂水沢(7:30)- アイゼン着脱(7:40-8:00)- 滑落停止(8:00-8:30)- コンテ歩行・確保(8:30-9:15)- ワンアット(9:15-10:00)- 自由歩行(10:35-12:10)- 大垂水沢(12:30)- 走り六合BC(13:00)

<先発隊>
CT:大垂水沢(10:30)- 走り六合BC(11:20)

順調なペースで雪上訓練場所の大垂水沢に着く。本日も農大が先に訓練をしていた。アイゼン着脱を2回行い、全員3分以内でできたため、滑落停止に移る。1年生2名が滑落停止の際、膝を雪面にぶつけて痛いということで途中から見学する。早めに滑落停止を切り上げ、コンテ歩行・確保、ワンアットへと移り、2人組で自由にやる。昼食を取っている時に1年生1名が吐き気を訴え、体に力が入らないということで、原田OBとともに先に帰幕する。その後は自由歩行を1年と2年という組み合わせで行う。雪上訓練終了後、雪を取り、帰幕する。帰幕後No.1天のテント張替えを一回行う。14時30分頃原田OBと加藤OBが富士宮口へと下山される。18時頃、霧が出てきて視界が利かない中、天野OBが入山される。

<先発隊>
本体より先に帰幕し、シュラフに入り休息する。

11月25日(火) 雨のち雪のち雨 【走り六合-引き返し-走り六合】

走り六合(6:20)- 引き返し(8:03)- 走り六合(8:27)

出発時、霧雨だったので雨具を着る。雪が積もっていて地面が白い。登って行くが雪が顔面に当たって痛いので途中でゴーグルを着ける。ブル道は雪がすねくらいまで溜まっている。その上の小屋でアイゼンを着け上へ向かう。10分ほど登るが、雪と風が強く上部は荒れていると予想されたため引き返す。アイゼンを着けたまま帰幕する。雪がテントの周りに溜まっていたのでそれをかいた後、テント内で休息する。

11月26日(水) 快晴 【走り六合-大垂水沢-銀明水-剣ヶ峰-三島岳斜面-走り六合BC】

走り六合BC(6:15)- 大垂水沢(7:30-8:30)- 銀明水(9:40-10:10)- 剣ヶ峰(10:40)- 三島岳斜面(10:50)- 滑落停止(11:00-11:30)- コンテ歩行・確保(11:30-12:00)- ワンアット(12:00-12:50)- 三島岳斜面(13:15)- 走り六合BC(14:07)

6時前に早川OBが入山される。前日に雪が積もったため、テント前からアイゼンを着けて出発。大垂水沢の雪上訓練地まで一本で到着し、ハーネス・ザイルを着ける。2名のハーネスのベルトが凍っていて時間がかかる。3組に分かれてザイルを組み、大垂水沢を詰めて急斜面を登り、銀明水に到着。神社前で風を避けて昼食を取り、剣ヶ峰へ。撮影後、三島岳斜面にて雪上訓練を実施。滑落停止、コンテ歩行・確保、ワンアットなどを行い、頂上から一本で帰幕。14時30分頃に天野OBが下山される。

11月27日(木) 晴 【走り六合BC-大垂水沢-銀明水-お鉢周り-銀明水-走り六合BC】

走り六合BC(6:05)- 大垂水沢(7:05-7:30)- 銀明水(8:35-8:50)- お鉢周り- 銀明水(10:10-10:30)- 走り六合BC(12:30)

テントからハーネスを装着し出発。大垂水沢まで順調に進みザイルを組む。前日と同様に3組編成。銀明水まで一本で到着し、そのままお鉢周りへ。剣ヶ峰は前日訪問済のため立ち寄らず、火口側をトラバース気味に下る。晴天のため火口がよく見える。白山岳の斜面からは南アルプスの雪景色が望める。稜線上は風が強い。久須志神社、小屋群を通過し、伊豆岳のトラバースでは緊張する場面も。幅広の稜線を登り返し、銀明水へ戻る。小屋間で昼食後、大垂水沢からは自由歩行で12時30分に帰幕。

11月28日(金) 曇 【走り六合BC-新五合-青年の家】

走り六合BC(6:45)- 新五合(8:50-10:05)- 青年の家(12:00)

出発が遅れる。テント撤収後に下山を開始。しばらく行くと雪が砂の上に載る状態になる。二合五勺を過ぎて雪がなくなったため、アイゼン・目出帽・オーバー手袋・ヤッケ・オーバーズボンを外す。順調に新五合に到着。出発が遅れたため、テント撤収訓練を実施。設営と私物整理後、シュラフに入った状態からの撤収訓練を行う。新五合で早川OBと別れ、昼食後、車道を経て二本で青年の家に到着。

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